朝吹さんからの「既製品でない立水栓を」とのご注文で、
建築物やルーバーフェンス・水栓脇がウッドデッキであることから、それらに兼ね合う素材のものを考えました。
静岡に赴き、そこでヒノキ材を選んで加工し、
防腐処理に関しては
中川建築さんに液体ガラス塗布処理をしてもらいました。
現場にて立水栓の立て込みの最中です。

立て込みの位置が決まっており、下地がルーバーフェンスのL型基礎であったのと土厚が薄いことから(約10cm)、L型のステンレス金具で立水栓を固定しました。
ルーバーフェンスがバックにあるので、垂直に立てることに気を遣いました。
この段階ではまだ、立水栓裏側の欠き込んだ部分は化粧をしていません。
真鍮製の蛇口を取り付け、その後に同じ材のヒノキを埋め込みました。
立水栓は防腐加工処理を施していますが、水場ゆえに限度があると思えたので、
周囲に砂利を入れ水切れがよくなるようにしました。

庭の使い勝手も考慮し、人が通れるようにあまり大きくない水受けにし、自然排水となっています。
土厚の関係上、乾燥が予想されたので植物が枯れると悲しいから、潅木類はあえて植えていません。
(潅木類を実生させれば不可能なことではないですが・・・)

お住まいになる方と色々お話した中で、和の雰囲気がご希望のようでしたから、
季節柄、花の咲いているスイセンもアクセントとして植えています。
蛇口から弱く水を出した時には、庵治石の皿状部分の中央に水が落ちるように調整して据えました。
仕上がりは木楽庭のホームページをご覧下さい。
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